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営繕かるかや怪異譚 小野不由美著   

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小野不由美の現代ものホラー小説。

十二国記の新作が出ないまま
「残穢」「鬼談百景」に続いて出た本。
くそぅと思いながらも
楽しく読ませて頂きました。

連作短編になってて、
それぞれの家の怪異を「営繕」して
解決するっていう物語で、
ひどく現実的で合理的な方法!
(営繕・・・リフォーム的な)
一般に除霊とかお札とかそういうのを使うんだろうけど、この本に出てくる営繕屋は
現象のことわりを理解して、どうやり過ごすかを考えてくれる。
共存や解放の方法を取ってて、斬新で面白い!!
がやっぱり、心霊現象の起こるホラー作品。
最後は住人も異形のモノもハッピーに救われると判っててもコワイ!

特に怖かったのは1話目「奥庭より」と3話目「雨の鈴」。
凄惨だし、迫りくる恐怖がたまらない。
最終話「檻の外」が可哀想で切ない。

舞台となってる場所はどこかなぁと想像する。
はじめ京都かと思ったけど、海辺の城下町だと判って、違うなぁ。
イメージ的には倉敷なんだけど、あってる??
倉敷城って今は無いんだよね。
カバーイラストは「蟲師」の漆原さん、装丁は祖父江慎さんと豪華!
カバーイラストには物語のうち5つが描かれているよ!

by sasha-moon | 2017-07-05 15:50 | 本・マンガ

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