攻殻機動隊にみるグノーシス思想考
2014年 12月 02日
先月、GHOST inThe SHELL イノセンスに関するブログを書いた。
その時、草薙素子のセリフで
「あなたがネットにアクセスする時、私は必ずあなたの側に居る」
を載せたけれど、
はじめて映画を観た時から、このセリフが非常に心に留まっていた。
聞いた時、まるでイエスキリストのセリフのようだと思ったからだ。
ナグハマディ文書の中のトマスによる福音書に
「汝の国は汝の内にある 汝の周りにある
薪を割っても私はいる 石をどけてもそこにいる」 と書かれているらしい。
米映画「スティグマータ」の主題になる言葉で、私はそれを知ったのだけど。
イエスはどこにもここにもあらゆる所に居るというのだ。
攻殻の素子はまるでイエスのように成った・・・ように感じる。
映画版1作目で「人形遣い」と呼んだ電脳生命体と融合し、
素子そのものは電脳世界に消えた。
映画版2作目で例のセリフをバトーに囁く。
素子は電脳の届く全て…あらゆる場所に居る、意識が届く、宇宙の衛星からでも
地上の場所を見て影響を及ぼす事が出来る。
まるで神になったかのよう。 と私は思ったのだけど、
この展開は、意図して製作されたのだろうなぁと。
(原作マンガで荒巻素子を名乗る主人公は終盤、神と融合する)
で、私はグノーシス派の信ずる所である「トマスの福音書」を読んでみようと思った。
手元には新約聖書は有るけれど、異端の書物であるトマス~は持ってないので
思い切ってこの際購入する事にした。
今日届いた「トマスの福音書」新井献著 読んでみた感想は
しばらく先に延ばす事にする。
by sasha-moon | 2014-12-02 20:12 | ゲーム・TV・アニメ・映画